2023年11月6日
本日もご覧くださりありがとうございます。前回の記事で米沢市内をバスでめぐりましたが今回は米沢から会津に向かうのでその工程をお送りします。
山交バスの窪田線を降りて少し歩いたバス停から次のバスに乗車します。この路線の終点は天元台高原で上級者向けのスキー場があります。
大町(8:14)→白布温泉(8:48) 山交バス
やってきたのはマイクロバスでお客さまは5名ほどいました。
バスは市街地を離れるとだんだん標高が上がっていきました。道は狭くなっていき人家も少なくなってきました。
白布温泉に到着して私以外に1名が降車。運転士さんの元気な挨拶で見送られました。白布温泉は標高800m以上の場所にある秘湯で伊達輝宗、上杉鷹山も入湯しました。ここで温泉ではありません、歩きます。
白布温泉から先に進むと福島県の北塩原村に到達しますがその間はバスがありません。タクシーという手もありますが歩くのが好きなので歩きます。ちなみにバスがない距離は
18km(標高差は600mほど)
考えただけでも大変です(笑)
歩き始めますが行く手にはこの看板。通ろうとしてる西吾妻スカイバレーは冬が近づくと夜間だけ通行止めになりますがこの道はこの日17時を持って
2024年4月まで通行止め
衝撃ですが冬季は豪雪なので閉鎖されるのは毎年のことのようです。
夜間は閉まっている門が開いている。よし行ける。天気や体調が悪かったら引き返す覚悟でいました。
標高は1000mに到達して200m近く上がったことになります。多くの車は何事もなく通過しますが1台だけトラックが止まりました。どこまで行くのと声をかけられて福島県と答えると「がんばれ!」と激励。前の週にやった東武大師線シャトルランチャレンジでも感じましたが変なことをしてても温かい目で見てくれる方がいるんです。
紅葉が近く山の木々はオレンジに染まってました。とても綺麗。
「どこまで行くの」
「福島まで峠超えます」
「??(口を開きながら)」
作業中のトラックのおじさんに声をかけられてこの表情。私はそんなに変なことをしてるんでしょうか、とそんな中で先ほど激励してくれた方がペースが速いことに驚いてました。
さらに歩いていくと先ほどまでいた米沢市街が見えました。標高が上がっていくことを実感した瞬間でもあります。
10時30分。1時間40分歩き続けてついに福島県の北塩原村に到達しました。こんにちは福島、そしてありがとう山形。
白布峠園地の標高は1404m!白布温泉から自分の足で標高を600m近く上ったことがとても信じられませんでした。
道中はのど飴で糖分補給してサラミで食いつなぎました。パンはここでは食べずに朝親族の方が握ってくれたおにぎり1個をパクリ。
うまい、うますぎる
普通のおにぎりなのになんだかとても美味しかった。以前に高級和牛やうなぎを食べた私としてはそれよりもはるかに美味しかったです。過酷な状況だと食べるものがなんでも美味しく感じるのは私だけでしょうか?
少し休憩して11時前に再び出発。福島県に到達しましたがまだ山形県が見えてました。ありがとう、山形のみなさん。
南側に目をやると見えたのは桧原湖、この湖の北側にある「早稲沢」地区がバス停のある場所ですがすごい遠い…。
目的地に向けて標高は下がります。福島県側はいろは坂のごとく曲がりくねった道、峠を滑り落ちたい(笑)
山形県側の門をくぐってから15㎞。福島県側の門をくぐってついに冬季通行止め区間を抜けました。これにてほっと、したのですが…。
パン、パン
山の中で不気味な音がしました。山中では熊が出没することがあり冬眠直前のため今はたくさん食べる。私は嫌な予感がして早歩き、「死にたくない」!!!
12時30分ごろ、町が現れました。この近くにあるバス乗り場までもう一息。
早稲沢(12:41)→小野川湖入口(13:05) 北塩原村コミュニティバス
バス停の目印はありませんでしたが事前に調べてた場所に行きました。手を上げると止まってくれて目的地を伝えます。実はバスに間に合わなかった場合は次は16時以降になってしまいます。もし体力があった場合にはもう9㎞歩こうかとしてましたがペースが速すぎて間に合ってしまいました。
なんて楽なんだ!!!!
歩こうとしてた9㎞をバスであればたった20分でしかも運賃は無料。18㎞の標高差600mを3時間半で歩き切った自分にとってバスという交通機関があることが本当にありがたく感じました。
裏磐梯地区に着いた私は残しておいたパンを食べた後デザートで近くにあったパティスリーでケーキをテイクアウト。温泉水を煮詰めてできた「会津山塩」を使ったチョコケーキは歩いた体に気持ちいい刺激を与えました。ほかのお菓子も美味しい!!
裏磐梯では時間があったので五色沼を散策。この五色沼周辺で採れるミネラルウォーターは「五色水」と呼ばれて水質は最高。ネット上でお試しセットは販売はされてますが1L当たり2800円也。
五色沼入口(16:15)→猪苗代駅(16:50) 会津バス
五色沼散策後は会津バスで猪苗代駅へ向かいます。バス停のところには磐梯東都バスの表示があります。実は磐梯東都バスは2023年9月末をもって路線バス事業から撤退したのです。調べてみるとマイカー普及と少子高齢化、そこでコロナ渦で業績が悪化したのが大きかったそうです。その後バス車両と営業所の機能をそのままに10月から会津バスが運行を開始。ちなみに乗った時点では座席はかなり埋まってました。
猪苗代駅に到着。磐梯東都バスは路線バス事業撤退後10月7日に東京に本社を置く親会社の東都観光バスに合併されて消滅しました。そういえば2023年12月には大阪の金剛バスが路線バス事業を廃止を表明しておりその原因のひとつが運転士が観光バスに流出したことによる人手不足だそうです。五色沼を見てみましたが観光バスで来る方が多かったです。
猪苗代駅からはJR磐越西線で会津若松駅まで移動。駅前のホテルにそのままチェックインしました。なおこのホテルでは近隣の銭湯が無料になるチケットがついてきてラッキー。夕食後に入浴して18㎞歩いた体をリフレッシュ。
駅前フジグランドホテル
〒965-0041 福島県会津若松市駅前町5−25
15:00チェックイン 10:00チェックアウト
0242-24-1111
会津若松駅から徒歩1分
今回山道を18㎞歩いた自分ですが本当にいろんなことを感じました。
公共交通機関は最強
歩くのが好きな自分でも18㎞と長くなるととても大変です。晴れてればいいですが雨となると傘を差さねばならず体力的にも精神的にも参ってしまいます。しかし歩いた私としてはバスがあることでこれらの難題が解決されて早く着ける、バスという交通機関があることのありがたみを感じました。都会は当たり前ですが車社会の田舎では運転できない方にとってバスは貴重な交通手段なんです。皆さんも一度1時間ほど歩いた後に電車、バスに乗ってみてください。きっと交通のありがたみを感じるはずです。
次は1年ぶりの只見線訪問について投稿します。本日もご覧くださりありがとうございます。
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